どーも!パンブロガー福介です ヾ(・_・;
今回は食パンの食べ比べをしてみました。

メジャーなメーカーさんのメジャーな商品達です。
また、今回の比較では食パンのプルマン型(ケースにふたをして焼成するタイプ、断面が正方形のもの)にしたため蓋をしないタイプのものは対象としませんでした。
(各メーカーさんのイギリスパンとかヤマザキさんの「ダブルソフト」とか)
ヤマザキさんは「ロイヤルブレッド」と迷ったんですが、今回は「ふんわり食パン」にしました。
食パンの売り上げトップを走り続けるおばけ商品、パスコさんの「超熟」。
根強い人気があり、最近盛り返してきた感のあるフジパンさんの「本仕込」。
ホールセールの食パンの中では新しい商品のヤマザキさんの「ふんわり食パン」の3点で比較していきます。
公平性を保つために、まず食感にダイレクトに影響が出る、パンの厚さを揃えました。6枚スライスで統一。
そして、柔らかさや老化の程度に差異が出ないように消費期限もすべて1月5日の商品に統一。(比較日は1月2日です。)
パッケージからいきましょう。
フジパン本仕込 以降はHと表記します。
ヤマザキふんわり食パン 以降はFと表記
パスコ超熟 以降はCと表記
どれも見慣れたデザインでしょうか。
なんか昔の食パンのパッケージってもっとダサいイメージなんですが、今はパッケージもちょっとオシャレに見えますねー。
お客さんに手にとってもらうためにパッケージもそうですが、お客さんへのおすすめコピーも各社それぞれです。
フジパン本仕込(以降は本仕込をHと表記します)は
「もっちりおいしい 日本の食パン」
「日本人好みの炊きたてごはんのようなもっちりとした食パンを作りたい。そんな思いから<本仕込>は生まれました。耳までもっちり香ばしく、小麦本来のうまみを引き出しています。」
「日本」押しな文章です。
それと「香ばしさ」に自信がある感じですね
ヤマザキふんわり食パン(以降はふんわり食パンをFと表記)は
「みみまで白くやわらかにつくりました。」
これだけ。
それと1袋あたりシールド乳酸菌M-1が100億個プラスされていることが表記されています。
白さ、柔らかさ、そして乳酸菌を押してますね。
パスコ超熟(以降は超熟をCと表記)は
「小麦本来の美味しさ」
「もっちり、しっとり、美味しさの鍵は超熟製法。素材にこだわり、余計なものはいれない」
もはや立派なブランドとなった「超熟」を押してますね。
そして、素材へのこだわりからの小麦本来の美味しさ押しですね。
そして購入の際の大きなポイントとなる「乳化剤、イーストフード不使用」の表記はHとCにはしっかりあります。
対してFには原材料表記に乳化剤、イーストフードの文字がしっかりあります。
当ブログでも書いていますが、乳化剤もイーストフードも安全性に全く問題ないし、気にすればするだけ食べることができる商品が限られ、美味しい商品を食べる機会が減ってしまうので個人的には非常に損だと思ってます。
ただ、「乳化剤、イーストフード不使用」の商品の人気もよく分かります。
その点でFは少し不利な感じですかね。
逆に言うと、乳化剤、イーストフードの効果でFは柔らかさふんわりさが出せているわけですね。
カロリーは、Hが168kcal、Fが153kcal、Cが164kcal(1枚当たり)です。
ほぼ一緒ですね。(Fが少し低いのはサイズがやや小さいからだと思われます。)
そしてパッケージにトランス脂肪酸の記載があるのは、Hのみ。
「製品100グラムあたり0.3グラム未満」とあります。
FもCもおそらく同程度入っているでしょう。
油脂を使用する限り、これはしょうがないですからね。
記載しているフジパンさんが、なんか素敵に見えます。
本仕込 上下
ふんわり食パン 上下
超熟 上下
それぞれ左の写真が上部、右が下部です。
こんなん見ても特に何も分かりませんけどねー。
Fはほんとに白い。
みみまで確かに真っ白いですね。
そして、下部の底の部分にパンの粗熱をとる(パンを冷ます)際に乗せていたであろう網のあとがくっきり。
焼き上がったパンの柔らかさがよく分かりますね。
HとCはほぼ同じように見えますが、Cのほうがツヤがあり、見た目でCの方がしっとり、もっちりしてそうな印象ですね。
ただHのほうは香ばしさを押してますから、Cよりも少し焼き色が強くて確かに香ばしさはありそうですね。

内相の比較です。
こちらの写真では上がH、左がF、右がCです。
Hが色がややくすんでますよね。
Cがもっとも白が強いです。

左本仕込み 右超熟
ここから気泡の数の違いが分かります。
(気泡とは小さい穴のぷつぷつのことです)
気泡が少ない内相はくすんだように見えます。
逆に気泡が多い内相は白く見えます。
光の反射具合でそう見えるようです。
なんの話だってことですが、これである程度食感が分かります。
気泡が少ないHはひきがあり、やや食べ応えがある食感。
気泡が多いCは、歯切れがよく、口溶けも良い食感となります。
Fは白さでいうと中間くらいでしょうか。
本仕込 ふんわり食パン 超熟
クラスト(パンのみみ)はHが一番厚いですね。
やはりHが一番食べ応えがありそうですし、風パンの風味も強そうです。
本仕込
ふんわり食パン
超熟
参考までにそれぞれの内相写真。
ここから官能評価!
①香り
香りの強さは圧倒的にFの香りが強いです。
香り自体が非常に強いですね。
甘い香りと発酵フレーバーが合わさった独特な香り。
乳酸菌が効いているのかミルキーっぽい香りもしますね。
みみが白いことから分かるように、メイラード反応もカラメル反応もしていない状態なので正直、パンの香りはほぼしません、
発酵フレーバーというか悪く言うといわゆる「イーストくささ」が残っている感じです。
甘い香りが強いので嫌な感じはしませんけどね。
HとCは香りが似ています。
雑な表現になりますが「パンの匂い。」
Hのほうがしっかり焼いている感じの香ばしさがややあるかなという感じです。
発酵フレーバーは同じかややCのほうが強いです。
香り自体はHのほうがやや強いですかね。
②触感
これはFが、白い見ため通りもっとも柔らかいですね。
白さが際立つみみ部分も柔らかいですが、クラム部分もFが最も柔らかいです。
しっとり感ももっとも強いです。
HとCではCのほうが柔らかいです。
しっとり感はあまり変わりませんが、どちらかというとC。

左から H F C です
③味
Fは香り通り生地もとても甘く感じます。
口に入れた瞬間から甘味が口の中に広がります。
みみだけ食べても甘味をしっかり感じられます。
Hは小麦の風味が強め。
3種類のなかでは、もっともパンらしさがあります。
甘味も感じられますが、飲み込む直前にほのかに甘味を感じられるレベル。
麦芽糖の甘味の特徴です。
Cは小麦の風味がしっかりありますが、Hよりは弱いですね。
香ばしさはHとほぼ同じか少し弱いくらい。
そのためかHよりも甘味はしっかりめに感じられます。
Hと同じく、パンをの飲み込む直前に感じられる甘さです。
④食感
気泡の感じ通りの食感になります。
HとCでは、Hのほうがひきが強くて、食べ応えがあります。
ガム感が強いといいますか。
舌触りはややザラザラ感があります。
しっとり感もありますが、Cのほうが強いかなぁ。
Cは歯切れよく、なめらかで口溶けもよいです。
みみもHより柔らかく、しっとりしてます。
Fがもっとも滑らかでしっとりしてます。
歯切れももっともよく、もっともふんわり。
口溶けもなめらか。
乳化剤、イーストフードが唯一入っている商品ですが、(原材料、製法など様々な条件の違いはあるでしょうが)、これらがないとこれだけの滑らかさとしっとりさは出せないんだということがよく分かります。
まとめ!
どれがよいとか悪いとかではなく、それぞれの商品がしっかり個性があって面白いなぁといった感じです。
そして「超熟」がおばけ商品な理由がわかる気がしますねー。
「本仕込」も日本押しのコピーでアピールしていますが、そのコピーが当てはまるのは「超熟」な気がしました。
勝手なイメージですが今回の3点を欧米の人に食べ比べてもらったら、おそらく一番人気は「本仕込」だろうなと思います。
「ふんわり食パン」は商品名通り、ふんわり甘くておいしいですが、どちらかというと食事というよりはおやつよりな食パンだと感じます。
またはフルーツサンド作るとか、フレンチトーストを作ったら美味しそうな印象でした。
それではー♪( ̄▽ ̄)ノ"