どーも!パンブロガー福介です ヾ(・_・;
今回はパンのイベントについて。
業界にいるから分かる少し悲しい現実を独断と偏見を交えて。
最近だいぶ増ましたよね。
パン関連のイベント。
期間限定で百貨店さんのワンフロアだったり、フロアの一角だったり、大きな公園だったり、広場だったり、倉庫だったり。
有名店が勢揃い!みたいな感じ。
そのフェア限定商品なんかあったりして。
すごいたくさんの人で賑わいますよね。
こういう話や映像を、聞いたり見たりするとパンの集客力に驚きます。
そして当然嬉しくもあります。
喜ばしいことなんですが、多少気になることもありまして。
そりゃ何事にもいいこと悪いことがあります。
そんなお話です。
まず出店するお店の流れです。
百貨店さんだったら担当者の方が、フェスなどは実行委員会の方が。
出て欲しいパン屋さんに出店を要請します。
電話だったり、手紙だったり、直接出向いたり。
そして条件面を詰めて(出店料、配送費用、売り上げ、アイテムなどなど)パン屋さんは出店の是非を決めます。
出店する場合は、打ち合わせを重ね、材料や人員の手配を調整して準備をします。
当日は戦争です。
フェスで販売するパンを製造、そして現場へ配送、現場で陳列。
多少の違いはあれどこんな感じ。
あまり伝わらないかもしれませんがパン屋さんはめっちゃ大変です。
それでは、出店するデメリットから。
・儲けがあまりない。
フェス、フェアにもよりますが、大変な割に儲けがほとんどないという話はよくききます。
通常のパン屋さんの営業はきちんと利益を出す仕組みを作ってその上で経営しています。
パン作り自体もそうなのですがしっかり予定を組んで、予想を立てて運営しています。
フェアやフェスは突発的なものなので、準備期間がしっかりあったとしても大変な労力が必要となります。
フェア当日、自分のお店を閉めてフェアに集中すればまだましかもしれませんが、おそらくそんなお店はありません。
なぜなら、いつも利用して頂いているお客さんのほうが大切ですよね。
そのお客さんに迷惑はかけられません。
よって、お店を営業しながらフェアに参加するケースが圧倒的に多いです。
パンの製造量も相当多くなりますし、フェアでの販売員も必要。
商品の配送をする人員も必要。
通常営業よりも売り上げはとれるでしょうが、人件費、経費、配送費などを考えると利益が相当薄くなります。
出店したことでその日で見たら赤字だという話もきいたことがあります。
・そのパンほんとに美味しい?
製造量が増えるということはその製造室の負担が増えるということです。
フェス当日だけ製造室が広くなることはありません。
1台だったオーブンがその日だけ2台になることはありませんよね。
働く職人さんがその日だけ急に増えることもありません。
じゃあどうするのか。
作り始める時間をいつもより早くするしかありません。
しょうがないよね。
ただね。
パンも「生鮮食品」なんです。
時間がたてば経つほど、味、食感が落ちるのは当然です。
しかも焼きあがったパンをオーブン前に並べるわけではないですよね。
会場まで運ばないといけません。
何百個、何千個のパンを一つ一つ気にしながら会場まで運べると思いますか?
しかも配送専門の人員がいるパン屋さんなんて稀です。
大体は従業員が運ぶことになります。
慣れてない仕事なので上手くできる人のほうが少ないはずです。
そう考えるとどうでしょう。
どんな有名店のどんな有名シェフが作ったとしても、焼きあがってから半日も経った、遠くから運ばれてきたパンが美味しい保証なんてありません。
以上2点がとても気になる点です。
では次は出店するメリット。
・宣伝効果がある。
有名なイベントでしたら、テレビや雑誌の取材なんかも来ます。
お店の宣伝には持ってこいですよね!
・大きな売り上げがとれる
デメリット内容と矛盾するようですが、お客さんはたくさんきてくれるので上手く立ち回れれば大きな利益がとれます。
ただそのための条件として、そのお店がイベント慣れしている、専用の従業員を用意できる、などがあげられます。
以上です。
メリットが薄く感じてしまう。
ごちゃごちゃ書いてきましたが (゚Д゚;)
ただね、お祭りなので楽しんだ者勝ちです!
出店する側もお客さん側も。
実際、たくさんのパン屋さんが集まると気分はウキウキしますしね。
ちなみに自分のおすすめは世田谷パン祭りでございます。
それではヽ(´∀`。)ノ