どーも!パンブロガー福介です ヾ(・_・;
今回はパンの価格について。
自分は仕事柄、そしてこのブログ柄、パンをよく食べます。
コンビニのパン(ホールセールベーカリー)も街のパン屋さん(リテイルベーカリー)のパンも。
割合でいうとコンビニのパンが多いです。
そしていつも驚くのがパンの価格です。
安い。ほんとに安い。
自分の職場はリテイルベーカリーなので、ホールセールベーカリーのパンを買うたびに自分がいつも作っているパンの値段と比較して、安いなぁと思っています。
これはきっと一般的なイメージとしても定着してますよね。
そして価格に見合った差があれば消費者も納得します。
ホールセールのパンは安くて美味しい。
リテイルのパンは高いけどすごく美味しい。
ただ最近感じるのはホールセールのパンもすごく美味しくなっていることです。
ホールセールのメーカーさんの技術の発達、そしてパンの美味しさへの研究のスピードが、リテイルのパン屋さんの進歩のスピードよりも速いように感じられます。
ホールセールはどうしても、「配送」が絡んでくるため、パッケージングは必須です。そのため、リテイルの「焼き立て、作りたて」の美味しさを追い越すことは難しいとは思いますが、価格分の差はすでにほとんどないように思われます。
では、なぜ同じ「パン」で価格が違うのか、分かっているようでよく分からないところを、いつも通り自分の理解できている範囲ではありますがお話していきます。
ホールセールベーカリーとリテイルベーカリーの価格の差のお話です。
①材料費
ホールセールとリテイルベーカリーはパンの製造量に大きな差があります。
もちろん工場でパンを作っている工場のほうが圧倒的に製造量が多いですね。
桁が違う量を毎日、昼夜問わず作っています。
当然使用する材料も桁が違います。
つまり材料も大量に仕入れます。
となると材料メーカーさんも、大量に商品を買ってくれるところには安く提供しますよね。
まとめ買いの方が安くなるシステムですね。
そのため材料費(原価)がホールセールとリテイルではだいぶ違います。
②人件費
ホールセールは工場で大量にパンを作ります。
人の手が入るところももちろんありますが、ほぼ全工程は機械がやってくれます。
そのため人件費は全ての工程を人の手によって行うリテイルに比べると低くなります。
この書き方だと語弊があるというか分かりづらいですね。
ホールセールは、製造したすべてのパンの価格に対する人件費の割合がリテイルよりも低い、というほうが適切でしょう。
もちろん機械への設備投資費用に維持費用、固定資産税など多くの費用なんかもかかりますが、長いスパンで見るとそれでもリテイルに比べると人件費の割合は低いです。
それだけ人件費って大きいです。
以上2点が主な大きな価格の差の理由です。
「そんなの知ってるよ」って方も多いですかね。
そして前述しましたが、現在のパン業界ではこの価格差に見合ったパンの味の違いが本当になくなりつつあります。
コンビニで買えるホールセールの、工場で作っているパンも昔と比べると本当においしくなりました。
日本は近年ずっと、パンの消費量は増加しています。
一方でリテイルベーカリー(街のパン屋さん)の数は2007年をピークに減り続けています。(経済産業省のHPでこういう情報が見られます)
つまり、ホールセールのパンを食べる人がとても増えていることがわかりますよね。
どこででも(コンビニでもスーパーでも)買える安いパンのほうが、わざわざそこのお店に行って、買ってこないといけない、そしてちょっと高いパンのよりいいですよね。
ただリテイルベーカリーもそんなことはもちろん承知でホールセールとの差別化に必死です。
付加価値をつけてお客様に提供する!
もう10年以上前からやり続けていますけど。
なかなか。
パン屋さん自体正直、乱立していますし、色々な業態、親会社は一緒でパン関連の様々なお店を展開したり、もはやなんでもありな感じになってますね。
とても面白いし、買う側からすると魅力的なお店が多い方が嬉しいですし。
パン業界はどうなっていくのか非常に不安ですし、意外と楽しみです。
自分もがっつり当事者なんで、色々思うことはありますがどうですかね~。
パン自体の集客力は本当にすごいんです。
全国各地でパンイベントはがんがん行われていますし、その中でも最大級の横浜赤レンガで行われる「パンのフェス」(2018春の開催時)では13万人ものお客さんが集まったそうです。
百貨店なんかでも催事でやたらとパン屋さん集めますしね。
ただ現場は深刻な人手不足に働き方改革、原材料の価格高騰。
しんどいっす。
明るい未来がありそうでない。
なさそうだけどほんとはあるのかなって感じです。
以上!
それでは<(_ _)>